ふじあざみラインと明神峠

激坂遊びの切り札「キャスパー」を使って、昨シーズンの「残された宿題」をクリアさせます。激坂仕様のアンティーコで無念の足つきがあった「ふじあざみライン」、ニローネでのロングライドの途中でうっかり通ってしまい歩いて上った「明神峠」に遠征初日の心身ともに元気なうちに挑みます。

本日のコース


本日の起点の「道の駅 すばしり」です。最近できた新しい道の駅ですが、まだ駐車場は拡大工事中のようです。夏場までには完成するかもしれませんが、激混みする行楽シーズンに対応できるだけのキャパがあるのかは分かりません。


日本一の鬼坂ヒルクライムコース「ふじあざみライン」。一度目は勾配20%区間で雨のため無念のリタイア。二度目は完走はしましたが、勾配20%区間で低速走行による“ふらつき”からくる落車回避のための無念の足つき。三度目の今回はコースを知っているだけに失敗は許されません。


今回は走行中の写真を撮るためにハンドルにデジカメを装着。余裕があるときにカシャカシャやっていきますが、激坂区間は余裕が全くありません。


「ふじあざみライン」は大きく分けて“起承転結”のごとく4区間構成になっています。しかし、スタート直後の“起”で既にヒルクライムとしては激坂となっています。道路状況があまりにも良いため、“緩い上り”のように視覚的には勘違いしますが、脚および心肺への負担は既に大きなものになっています。「本宮山ヒルクライム」の後半パートのような勾配ですが、それよりも厳しい上りが“起”の終盤に待ち構えています。


この「鳥」の壁画が“起”の終点です。ここからは、しばらくは緩い上り区間となっているため、タイムを削るのならばここから気合を入れる必要がありますが、“ノンストップ登頂”が目標ならば、この区間はひたすら脚を休めることに徹します。水分補給もこの“承”区間となります。ちなみにダウンヒルの時の“起”はとても快適です。ひたすら下る直線区間ですので、気をつけないとマウンテンバイクでも軽く70km/hオーバーになってしまいます。


この「馬返し」が中間地点となります。ここまではあえてインナーギアを封印して上ってきました。ミドルギアでも32Tですので、リア32Tなら重いマウンテンバイクでもなんとかなります。

「馬返し」を過ぎると、いよいよ「ふじあざみライン」の本性を現します。躊躇無くインナーギアに切り替えます。ここからは、まさに自分との闘い「精神修行の場」といっても過言ではありません。もし闘いに敗れると、精神的なダメージが大きいため、「坂」が嫌いになる可能性もあります。起承転結の“転”に相応しい演出満載。


とても上りながらシャッターを押せる状態ではないため、下りで撮りました。でも、写真では大変さが伝わりませんね。


毒キノコに注意の看板が見えてきたら“転”も終わりです。非常に短い平坦区間があります。ここで水分補給を忘れないようにしましょう。再び上りが始まると、“結”はゴールまで激坂です。


激坂を無の境地で上り続けると、パッと視界が開け、目の前にデーンと富士山が出迎えてくれます。この景色を見ると、あざみラインを上ってきた苦労が報われる気がします。達成感を大いに得る瞬間でもあります。


「亀ジャージ」で頑張りました。タイムは「01:42:53」でした。平均心拍数は153bpm、最高心拍数は171bmpでしたので、あまりムリをせずに坦々と上ってきたということです。平均心拍数をもっと高まるようにすれば、タイムを大幅に削ることができますが、途中で力尽きる可能性があります。ヒルクライムだけではなく、この後も走りますので、ここは“ノンストップ登頂”という目標を達成できただけで満足です。


それにしても「あざみライン」で一番ツライのは“ノンストップ登頂”という自分ルールを守ることにつきます。4区間に分けることができるので、区間ごとに休憩をとって、適切なギアさえあれば上ることはそれほど難しいとは思いません。ノンストップというものは、精神修行そのもので、勾配20%区間では「落車」という恐怖すら感じます。


三度目にして無事“ノンストップ登頂”を達成。


引き続き「明神峠」を目指します。


「ふじあざみライン」に比べたらロードでも頑張ればなんとかイケそうかなという激坂ですが、すでに筋力が大幅にダウンしているだけに、インナーギアでクルクルとひたすら回すのみ。あまりにも速度が遅いため、ハンドルがふら付きます。


滝汗状態になりながらも「明神峠」に到着。実は峠の頂上ではなく、激坂の途中に「明神峠」があり、この先の三国峠までひたすら上りが続きます。私がフラフラと上っているとロードの人が3名ほど気合で上っていきました。


山中湖のサイクリングロードをのんびり走ります。


「花の都公園」の景色を眺めながら休憩タイム。


「忍野八海」に立ち寄ってみました。平日なのに意外にも観光客が多いようです。


草餅で糖分補給。


この後は「籠坂峠」を越えて道の駅に戻りました。

8時20分スタート、16時10分ゴール。本日の走行距離は約81km、獲得標高は2128mでした。



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