遠征二日目は「富士山スカイライン」を予定していましたが、残念ながら朝から豪雨です。富士宮地区については土砂崩れの警報すら出ているため、とてもヒルクライムを楽しめる状態ではありません。天気予報によると午後からは雨が止む可能性があるため、正午からの半日で走ることができるコースを急きょ検討。
今夜は小田原に宿泊するため、小田原を起点にぐるっと回るコースが無いものかと地図を眺めてみると「足柄峠」なるものに気が付く。足柄峠なら小田原からそれほど遠くないため、この峠を上ることに決定。
足柄峠を往復するだけでは面白みに欠けるため、再び地図と睨めっこすること十数分。(いろいろと妄想)
箱根の国道一号は交通量が多すぎて、自転車で上るのは精神的にも疲れますが、朝からの暴風雨ではとても“観光”という気分にはなれないハズです。午後から雨が止むかもという天気予報を信じるのか信じないのか分かりませんが、雨が降っているのならば、道路が渋滞するようなことはない…
ということで、小田原駅周辺の有料駐車場に車を停めて、小雨とはいえ降り続いている中、正午ごろ「箱根」目指してスタート。
小雨になって慌てて押し寄せてきた観光客なのか「箱根湯本駅」周辺はごった返していましたが、それでも自転車は普通に通ることができ、「箱根国道一号ヒルクライム」のスタートです。タイム計測スタート地点は箱根湯本駅を過ぎた先の「旭橋」にしました。
今日はマラソンのイベントがあったのか、マラソンランナーが箱根駅伝のコースを走っています。大多数は市民マラソンのような雰囲気ですが、一人だけむちゃくちゃ速い人がいました。まさに“クライマー”という走りで、急勾配区間を軽やかに上っていきます。緩い区間で追い抜いても、勾配10%区間に入るとあっさり抜かれてしまう。しばらくは自転車vsランナーというヒルクライム対決を楽しめましたが…
宮ノ下の交差点を曲がった途端にいっきに離され、あっという間にクライマーさんの姿は遥か彼方に………。ここからは一人寂しくえっちらおっちら上り続けます。
そしてゴールまで数百メートルという地点まで来ると、なんとクライマーさんの姿が見えてきた。つまり宮ノ下の交差点からは殆ど同タイムで上ってきたということになります。そしてクライマーさんに“2秒”遅れで待望のゴール。お互いに笑うしかなかった…。いやはや、マラソンのクライマーさんって、ほんとすごい。昨日の「ふじあざみライン」にも激速のマラソンランナーさんがいましたが、ヒルクライムって自転車だけではなく、マラソンでもブームなのでしょうか。
「箱根国道一号」 タイム01:16:22 距離12.52km 高度上昇値746m 平均心拍157bpm 最高心拍166bmp
しばらく下った後、芦ノ湖の東岸の県道75号を走りますが、この道路はアップダウンの連続で平坦区間が殆どありません。今朝の暴風雨の中、御殿場から小田原へ車で移動しましたが、その時に「この道路は嫌だな」と感じた道路を自転車で再び走っているのです。迂回ルートがないため仕方がありませんが、とにかく時間が気になります。
そして国道138号に出ると、ひたすら上りです。自転車で「乙女峠」のトンネルを通ることは非常に危険ですので、「長尾峠」目指して寂れた道路を不安になりながらも突き進みます。峠に向かっている途中の景色がすばらしいため、上りの辛さを忘れてしまいます。時間が過ぎるのも忘れてしまうけど…
「長尾峠」に到着。このトンネルを抜けると静岡県です。長尾峠からのダウンヒルは快適そのものです。「雨」ということもあるのか車が一台も走っていないため、サイクリング気分を大いに堪能。途中で雄大な富士山を拝むこともでき、なんだか幸せな気分にもなれます。御殿場市までひたすら下りますが、急坂というわけではないため、景色を見ながら楽しんで下ることができます。
しかし、高速の高架下をくぐってからが難関でした。国道138号をそのまま直進して、県道78号を東に向かえばすんなり行けたのかもしれませんが、なんとなく田舎道を走ってみたくなってあちこちウロウロ。途中で迷子になり、ここで切り札のスマートフォンを活用。あまり期待していませんでしたが、「ナビ」が結構使えます。ソフトバンクですから山に入ると役に立たなくなる可能性が大いにありますが、使えるうちは便利なアイテムですね。
ナビのガイドを従って走ると「足柄峠ヒルクライム」のスタート地点に到着。(足柄って金太郎さんの故郷なんですね)
雨が止んだとはいえ、厚い雲に覆われているわけで、夕方の4時だというのに既に薄暗いです。さらに林というよりは森の中の寂れた道路となれば、「何か出てくるんじゃないのか?」と走りながらも不安増大。
「想像していたよりも結構キツイ~」と何度も後悔しながらも、なんとか足柄峠に到着。
「足柄峠」 タイム00:36:19 距離5.57km 高度上昇値402m 平均心拍155bpm 最高心拍169bmp
ここからは約10kmほど、ひたすら快適な下り区間です。箱根の貯金をここで下すような雰囲気。そして大雄山駅から小田原駅までの区間も若干の下りになっているため、キャスパーでも32km/hで巡航可能。というよりは、今夜は明日のイベントの前夜祭があるため、急いで小田原に戻る必要があったのです。
正午スタート、午後5時30分ゴール。本日の走行距離は88km、獲得標高は1833mでした。